アトピー性皮膚炎という言葉は、今やすっかり私たちの暮らしの中でおなじみのものになってしまいました。

数十年前には全く聞く事のなかった言葉ですが、現代では子どもの病気としてはあまりにもポピュラーで、それほど治療の必要のない軽症のものから、深刻な症状のものまで、日本中に幅広い患者さんがいます。

アトピー性皮膚炎とはどんな疾患なのか

本日は、アトピー性皮膚炎とはどんな疾患なのかをご紹介します。

アトピーは世界中で増えている

こうした傾向は、日本国内だけのものではなくて、欧米などの先進諸国では20世紀後半から急激にアトピー患者は増えており、さらに最近では欧米化の進む新興国でも、アトピー性皮膚炎の子どもや大人が増えているそうです。

その原因のひとつとして、食の欧米化や文化の発展が挙げられています。
 
家庭の中にアトピー性皮膚炎で苦しんでいる子どもがいる場合は、昔ながらの食生活や暮らしの中にある安全性も、視野に入れてみてもいいかもしれませんね。

アトピー性皮膚炎の定義とは?

日常生活の会話の中でも、「それ、アトピーじゃない?」などと頻繁に使われているアトピー性皮膚炎という病気ですが、実際にはどのように定義されているのか、ご存じでしょうか?

本皮膚科学会アトピー性皮膚炎診療ガイドラインによると、アトピー性皮膚炎というのは、次のような病気です。

「増悪(ぞうあく)・寛解(かんかい)を繰り返す、掻痒(そうよう)のある湿疹を主病変とする疾患であり、患者の多くはアトピー素因を持つ」。

つまりアトピー性皮膚炎とは、湿疹が出来てかゆく、良くなったり悪くなったりを繰り返す皮膚炎ということです。

ここでいうアトピー因子というのは、本人や家族がぜんそくやアレルギー性疾患、アトピー性皮膚炎のどれか、もしくは複数の症状を持っているか、IgE抗体を作りやすい体質を持っていることです。

アトピー性皮膚炎をコントロールするには

良くなったり悪くなったりするということは、完全に治癒するのは難しいとも言えるのですが、正しい治療を行なっていけば、症状をコントロールすることはできます。

日常生活の中で支障をきたさないような状態を、暮らしのいろいろな場面での対応策を重ねたり、医師のアドバイスに従った薬の使用などを基に、作っていくことが大切です。

アトピー性皮膚炎の標準治療については下記の記事でも書いていますのでぜひご覧下さい。

アトピー性皮膚炎の標準治療について

アトピー性皮膚炎の人の肌は、バリア機能を失ってとてももろく、アレルギー因子の刺激にモロに反応してしまう状態になっています。

普通の肌の人なら何の問題もないような刺激でも、バリア機能が正常に働かない肌にとっては、大変危険なものになってしまうことがあります。

アトピー性皮膚炎を改善していくためには、住む環境や生活習慣、健康習慣など色々なことを満遍なく整えていく必要があり、親子で一緒に取り組んでいくことが必要不可欠です。

まとめ

もはや国民病のように言われるアトピーですが、症状が出る、出ないや症状の重さには、大きな開きがあります。

一度症状が出てしまうと、ちょっとのことでも刺激に反応して悪化してしまうこともあり、薬による対症療法だけで乗り切ることには限度があります。

子どもにこうした兆候が見られたら、できるだけ早く医師の診断を受けて、根本的な治療に取り組んでいくことが大切です。